「北海道の方言って、なんだか響きがかわいいな」と感じたことはありませんか?
テレビなどで有名になった「なまら」といった言葉だけでなく、北海道には開拓の歴史が育んだ、温かみと魅力あふれる方言がたくさん存在します。
この記事では、検索で見つかる一般的な一覧情報だけにとどまらず、道民が日常でよく使う方言から、特徴的な挨拶や語尾、さらには「好き」という大切な気持ちを伝える可愛いセリフや、心に残る可愛い告白のフレーズまで、具体例を交えて幅広く、そして深く解説します。
少しマニアックで面白い激ムズ北海道弁も紹介するので、この記事を読めば、あなたも北海道の言葉の奥深さに触れることができるはずです。
記事のポイント
- 日常でよく使う北海道のかわいい方言とそのニュアンス
- 挨拶や語尾など、コミュニケーションを円滑にする特徴的な表現方法
- 恋愛シーンで想いを伝える、心に響く可愛い告白セリフ
- 北海道方言の成り立ちや、多様な文化的背景
知っておきたい!かわいい北海道方言の基本

- まずはここから!北海道弁の一覧
- 有名な北海道弁の代表例
- 日常会話でよく使う方言
- 挨拶や返事で使える北海道弁
- 親しみやすい印象になる語尾
まずはここから!北海道弁の一覧

北海道の方言、通称「北海道弁」は、その成り立ちに日本の他の地域とは異なる大きな特徴があります。
本格的な開拓が始まった明治時代以降、日本全国からの開拓移住者によって形成された比較的新しい方言だからです。
そのため、特定の地域の方言が直接のベースになっているわけではなく、出身地も様々な人々が話す言葉が長い年月をかけて混ざり合い、独自の発展を遂げました。
中でも、地理的に近い東北地方、特に北東北からの移住者が多かったため、東北弁と共通する単語やイントネーションが多く見られます。
しかし、北陸や四国など、他の地域の影響も随所に垣間見ることができ、その多様性が北海道弁の面白さの一つと言えるでしょう。
ここでは、まず基本となる代表的な北海道弁を一覧でご紹介します。
これらの言葉の意味を知るだけで、北海道を舞台にしたドラマや映画、そして地元の人との会話が、これまで以上に深く、そして楽しく感じられるはずです。
北海道弁 | 標準語の意味 | 使用シーン・解説 |
---|---|---|
めんこい | かわいい、愛らしい | 小さな子どもや動物、小物など、愛おしい対象に対して愛情を込めて使われます。 |
なまら | とても、すごく、超 | 若者を中心に広く使われる強調表現。「なまらうまい(すごく美味しい)」など。 |
したっけ | そうしたら、じゃあね | 文の接続詞としても、別れの挨拶としても使われる便利な言葉です。 |
しばれる | (凍えるほど)寒い | 単に寒いだけでなく、肌を刺すような痛みを伴う厳しい寒さを表現します。 |
わや | めちゃくちゃ、ひどい、手に負えない | 「部屋がわやだ(散らかってひどい)」など、ネガティブな状況で使われることが多いです。 |
あずましい | 心地よい、落ち着く、快適だ | 居心地の良い空間や、リラックスできる状況を表現する際に使います。 |
ちょす | 触る、いじる、からかう | 「これをちょさないで(触らないで)」のように、軽いニュアンスで使われます。 |
ばくる | 交換する | 「お弁当のおかず、ばくりっこしよう」のように、子どもから大人まで使います。 |
こわい | 疲れた、しんどい | 恐怖を感じる「怖い」ではなく、身体的な疲労感を指します。「あー、こわい」は「あー、疲れた」。 |
なげる | 捨てる | 「ゴミをなげる」は「ゴミを捨てる」の意味。決して投げるわけではありません。 |
豆知識:多様な北海道の方言
広大な北海道では、地域によっても方言に違いがあります。
特に、古くから交易のあった沿岸部の「浜言葉(はまことば)」は、東北の漁師言葉の影響がより強く残っており、内陸部の言葉とはまた違った趣があります。
同じ道内でも、地域ごとの言葉の違いに耳を傾けてみるのも面白いでしょう。
有名な北海道弁の代表例

数ある北海道弁の中でも、特に知名度が高く、道外の人にも「それは聞いたことがある!」と思われるような、まさに「スター級」の言葉がいくつか存在します。
これらの言葉は、北海道の雄大な自然や厳しい気候、そして人々の気質を色濃く反映しており、その意味や背景を知ることで、北海道という土地への理解がより一層深まります。
なまら
「なまら」は「とても」や「すごく」を意味する、感情を強調するための言葉です。
これは北海道弁の代名詞とも言えるほど有名で、特に若者を中心に日常会話で頻繁に使われています。
「このスープカレー、なまらうまい!」のように、美味しいものに出会った感動を表現したり、「今日のテスト、なまらむずかった」のように、困難さを表現したりします。
このように、ポジティブなことにもネガティブなことにも使えるため、非常に汎用性が高いのが大きな特徴です。
めんこい
「めんこい」は「かわいい」を意味する、愛情のこもった表現です。
標準語の「かわいい」よりも、どこか素朴で温かい響きを持ち、主に小さな子どもや動物、手作りの小物など、愛おしさを感じる対象に対して使われます。
「見て、この子猫、なんまらめんこいねぇ」といった形で、心が和むような場面で自然と口からこぼれる言葉です。
年配の方が孫に対して使うことも多く、聞いているだけで優しい気持ちになれる方言です。
しばれる
「しばれる」は、北海道の長く厳しい冬を象徴する言葉です。これは単に「寒い」という意味ではなく、「凍えるほど寒い」「痛いほど寒い」という、極寒の状態を指します。
例えば、気象庁のデータを見てもわかる通り、真冬の札幌では氷点下10℃を下回ることも珍しくありません。
そうした、息が白くなるのはもちろん、まつ毛や髪が凍りつき、肌がピリピリと痛むような厳しい寒さを、道民は「しばれる」の一言で表現するのです。
「今朝はなまらしばれるね」という挨拶は、冬の北海道の日常風景です。
注意点:
「なまら」は非常に便利な言葉ですが、もともとは若者言葉としての側面が強いため、フォーマルな場や目上の方との会話で多用するのは避けた方が無難かもしれません。親しい間柄で使うのが最も自然で、その場の雰囲気を和ませてくれるでしょう。
日常会話でよく使う方言

メディアで面白おかしく取り上げられるような有名な方言以外にも、道民が日常生活の中で、まるで標準語のようにごく自然に使っている言葉は数多く存在します。
これらの方言は、道民自身も「これが方言だったの!?」と驚くことがあるほど生活に溶け込んでおり、使いこなせると北海道の地元民との会話がぐっとスムーズになります。
~ささる
これは北海道弁の中でも特にユニークで、道民の気質を表しているとさえ言われる便利な表現です。
「~ささる」は、自分の意図とは関係なく、まるで自然現象のように何かが起きてしまった、という状況を表します。
例えば、間違えてリモコンのボタンを押してしまった時に「ボタンが押ささった」と言います。
これは「押してしまった」という自分の意志や過失を認める表現とは異なり、「不可抗力でそうなってしまった」という、少しだけ責任を回避したい(?)という気持ちが見え隠れする、人間味あふれる言葉です。
その他の例
「このペン、まだ書かさるかい?」(このペンはまだ書けるかい?)
「美味しそうで、つい食べらさった。」(美味しそうで、つい食べてしまった。)
わや
「わや」は「めちゃくちゃ」「ひどい」「手に負えない」といった、収拾のつかない状態を表す言葉です。
大雪で交通網が麻痺した時に「今日の道路状況はわやだね」と言ったり、仕事が山積みでパニックになっている時に「もう頭の中がわやだ!」と言ったりします。
関西地方でも「無茶苦茶」といった意味で使われることがありますが、北海道ではより広範な「手に負えないカオスな状態」を指す言葉として、非常によく耳にします。
ちょす
「ちょす」は基本的に「触る」「いじる」という意味で使われます。
「勝手に人のスマホをちょさないで!」(勝手に人のスマホを触らないで!)のように、少し軽いタッチで注意を促す際などによく使われる言葉です。
しかし、文脈によっては「からかう」という意味合いを持つこともあります。
例えば、小学生の男の子が好きな女の子に意地悪をすることを「ちょっかいを出す」と言いますが、そのニュアンスに近いかもしれません。
「あんまり人をちょすんじゃないよ」と言われたら、それは「からかうのはやめなさい」という意味になります。
ポイント:「~ささる」の絶妙なニュアンス
「~ささる」は、標準語にぴったりの訳語がない、非常に奥深い言葉です。
自分の小さなミスを、どこか他人事のように、そして少し可愛らしく表現できるため、道民にとってはなくてはならないコミュニケーションツールの一つとなっています。
挨拶や返事で使える北海道弁

人と人との繋がりを円滑にする挨拶や何気ない返事にも、北海道ならではの温かい表現があります。
これらの言葉を覚えておけば、旅行先で地元の人と話す時や、北海道出身の友人との会話で、心の距離をぐっと縮めることができるはずです。
「昨日は色々手伝ってくれてありがとう!」
「なんもなんも!気にしなくていいって!」
したっけね
「したっけ」は「そうしたら」という接続詞として会話を繋ぐ役割もしますが、コミュニケーションにおいてより印象的なのは、別れ際の挨拶として使われる場面です。
「じゃあね」「またね」といった意味で、「したっけね!」と明るく語尾を上げて言うのが一般的です。
この言葉には、単なる別れではなく「またすぐに会おうね」という前向きで親しみやすい響きがあり、言われた方も温かい気持ちになります。
おばんです
「おばんです」は「こんばんは」を意味する、夕方から夜にかけて使われる挨拶です。
これは東北地方でも広く使われている言葉で、そのルーツは古語の「お晩にございます」にあるとされています。
どこか懐かしく、穏やかで丁寧な雰囲気を醸し出すため、特に地域コミュニティの中では今でも大切に使われている挨拶です。
より丁寧に言う場合は「おばんでございます」となります。
なんも、なんも!
相手から感謝された時に「どういたしまして」、あるいは謝られた時に「大丈夫だよ、気にしないで」という意味で使われるのが、この「なんもなんも!」です。
文字通り「なんも(何も)たいしたことないよ」「なんも(何も)問題ないから」という、相手を気遣う気持ちが込められています。
この言葉には、細かいことを気にしない、北海道の人の大らかさや優しさが凝縮されていると言えるでしょう。
親しみやすい印象になる語尾

北海道弁が「かわいい」と言われる最大の理由の一つが、その特徴的な語尾にあると言っても過言ではありません。
標準語の文章でも、文末にこれらの言葉が付くだけで、不思議と文章全体が柔らかく、親しみやすい、そしてどこか愛らしい印象に様変わりします。
~だべ、~だべさ
「~だろう」と同意を求めたり、自分の考えを少し柔らかく主張したりする際に使われる語尾です。
「やっぱりそうだべ?(やっぱりそうだろう?)」「明日はきっと晴れるべさ(明日はきっと晴れるだろうよ)」のように使われます。
「~だろう」という断定的な響きが和らぎ、相手に考える余地を与えつつ、共感を促すような優しいニュアンスが生まれます。
「だべ」「べさ」「だべさ」など、バリエーションも豊かです。
~っしょ
「~でしょ?」という意味で、相手に同意を求めたり、確認したりする際に使われる、世代を問わず非常にポピュラーな語尾です。
「このお店の雰囲気、いいっしょ?」「それ、前に言ったっしょ!」のように、会話に軽快なリズムと親密さを与える効果があります。
イントネーションを上げて疑問形にしたり、下げて確認・念押しに使ったりと、話し方次第で様々なニュアンスを表現できます。
~さ
これは標準語の終助詞「~よ」に近い役割を果たしますが、より話者の感情が乗った、語りかけるような響きを持ちます。
「昨日、面白い映画を観に行ったのさ」「そしたらね、最後にびっくりするような展開があったのさ」のように、自分の体験や気持ちを相手に伝え、共有したいという時に自然と使われます。
この「さ」が付くことで、一方的な説明ではなく、温かい対話の雰囲気が生まれるのです。
実践で使える!かわいい北海道方言の魅力

- なまら便利な強調表現の使い方
- 好きと伝える可愛いセリフ
- シーン別・可愛い告白フレーズ
- 上級者向け!激ムズ北海道弁
- まとめ:北海道方言のかわいい魅力
なまら便利な強調表現の使い方

前述の通り、「なまら」は「とても」「すごく」という意味で使われる、北海道弁を代表する非常に便利な強調表現です。
この言葉が道民に愛される最大の魅力は、その圧倒的な汎用性の高さにあります。
嬉しい、楽しいといったポジティブな感情から、悲しい、つらいといったネガティブな感情まで、心が大きく動いた時に形容詞や動詞の前に一言添えるだけで、その気持ちの強さを生き生きと表現することができるのです。
例えば、絶景を目の前にした感動は「なまら綺麗だ」、仕事で疲れ果てた状態は「なまらこわい(疲れた)」といった具合です。
使い方が非常にシンプルで、どんな言葉にも組み合わせやすいため、方言に慣れていない人でも、少し意識するだけで簡単に会話に取り入れることができるでしょう。
感情豊かに!「なまら」活用例
このように、様々な感情表現に「なまら」を付け加えるだけで、一気に会話が北海道弁らしい生き生きとしたニュアンスに変わります。
気持ちの度合いを伝えたい時に、ぜひ使ってみてください。
- ポジティブな例:
「プレゼント、なまら嬉しい!」「この曲、なまら好きだわ。」 - ネガティブな例:
「あの映画の結末、なまら悲しかった。」「今日の会議、なまら長かったね。」 - 状態を表す例:
「外、なまらおっかない(怖い)くらい風強いよ。」「あの子犬、なまらめんこい(かわいい)ね。」
このように言うと、どんな時でも使える万能な言葉に聞こえるかもしれませんが、「なまら」を使いこなす上で一つだけ心に留めておきたいことがあります。それは、あくまでカジュアルな表現であるということです。
そのため、あまりにも多用すると、場面によっては少し品がないように聞こえたり、子どもっぽく聞こえたりする可能性もあります。
親しい友人との会話で使うのが最も輝く言葉であり、TPOを少しだけ意識すると、より素敵に使いこなせるでしょう。
好きと伝える可愛いセリフ

北海道の方言には、不思議な力があります。
たとえストレートな言葉であっても、その独特の響きがクッションとなり、どこか温かく、柔らかく相手の心に届ける力です。
もしあなたが誰かに大切な好意を伝えたいと考えているなら、思い切って北海道弁の力を借りてみるのも、素敵な選択肢の一つかもしれません。
その素朴で優しい響きが、あなたの純粋な気持ちを、より魅力的に伝えてくれるはずです。
「〇〇さんのこと、なまら好きだべさ。」
「すごく好きだよ」という、飾らないストレートな想いを伝えるこのセリフ。
力強い強調の「なまら」と、柔らかく共感を誘う語尾「だべさ」で挟むことで、告白の真剣さはそのままに、照れくささが少し和らぎます。親しみやすく、誠実な人柄が伝わる告白になります。
「あなたといると、なまらあずましいわ。」
「あずましい」は「居心地がいい」「心が落ち着く」という意味の、非常に肯定的な言葉です。
直接的に「好き」という言葉を使う代わりに、「あなたと一緒にいる時間は、私にとってすごく心地が良くて、心からリラックスできる大切な時間なの」と伝えることで、相手への深い信頼と好意を表現できます。
これは、一時の感情だけでなく、二人の関係性を大切にしたいという、穏やかで誠実な気持ちが伝わる、非常に素敵なセリフと言えるでしょう。
シーン別・可愛い告白フレーズ

大切な想いを伝える言葉は、その内容だけでなく、伝えるタイミングやシチュエーションも同じくらい重要です。
ここでは、具体的なシーンを思い浮かべながら、相手の心にきっと響く、可愛らしくて効果的な告白フレーズをいくつかご紹介します。
デートの帰り際、別れが名残惜しい時に
一緒に過ごした楽しい一日の終わり。駅の改札や家の前で、「もう少し一緒にいたいな」という気持ちが高まる、そんな切ない瞬間に使うと効果的です。
「今日は本当に楽しかった!したっけね、またすぐ会いたいべさ。」
「したっけね(じゃあね)」という別れの挨拶は、本来少し寂しいもの。
しかし、そこに「またすぐ会いたい」というストレートな気持ちを、柔らかい「べさ」という語尾で乗せることで、ただの別れの挨拶ではなく、「次も約束してほしいな」という可愛らしいおねだりのニュアンスが生まれます。
相手の心に温かい余韻を残すことができるでしょう。
相手の素敵な一面を見つけて、褒めながらさりげなく
会話の中で、相手の優しさや面白い一面に触れた時。
その素敵なところを具体的に褒めながら、自然な流れで気持ちを伝えてみましょう。
「そういうとこ、本当にめんこいね。だから、あなたのこと好きなんだわ。」
「めんこい(かわいい)」という言葉で相手の人間的な魅力を褒め、その流れで「だから好き」と理由を明確にして伝える、説得力のあるフレーズです。
「~なんだわ」という少ししみじみとした語尾が、「ずっとそう思っていたんだ」という、秘めていた想いの深さを表現してくれます。
明るい雰囲気で、少し冗談っぽく、でも本気で
真面目な告白は少し照れくさい、という時に。二人で笑い合っている楽しい瞬間に、その場の明るい雰囲気を壊さずに、でも真剣な気持ちを伝えるためのフレーズです。
「もう、あなたのせいで毎日楽しいしょや!わや好きだ!どうしてくれるかい?」
「わや(めちゃくちゃ)」という言葉を使って、「どうしようもないくらい、めちゃくちゃ好きだ!」という、溢れんばかりの強い気持ちを表現します。
最後の「どうしてくれるかい?」という問いかけが、冗談めかした雰囲気を作りつつも、「この気持ちにどう応えてくれるの?」という、相手の反応を伺う可愛らしさを演出できます。
上級者向け!激ムズ北海道弁

これまでに紹介してきた方言は、比較的ポピュラーで耳にする機会も多いものですが、北海道の言語の森はさらに奥深く、道産子でさえ「それはどういう意味?」と首を傾げるような、難易度の高い言葉も数多く存在します。
これらの言葉の背景には、開拓時代の生活の知恵や、特定の地域だけで受け継がれてきた文化が隠されています。
もし使いこなせたら、あなたも立派な北海道弁マスターと言えるでしょう。
あなたはいくつわかる?挑戦!激ムズ北海道弁
これらの言葉は、特に年配の方が使うことが多く、若い世代では使用頻度が減ってきていますが、北海道の豊かな言語文化の奥深さを感じさせてくれます。
- はんかくさい:
馬鹿らしい、あほらしい、たわいない。「はんかくさいこと言うんでない!(馬鹿なこと言うな!)」のように、誰かをたしなめる際に使われます。 - ごんぼほる:
駄々をこねる、理不尽な意地を張る。子どもがおもちゃをねだって聞かない様子や、大人が頑固に自分の意見を曲げない様子を指します。 - じょっぴんかる:
「鍵をかける」という意味のユニークな表現。「じょっぴん」は「錠(じょう)」が訛ったものとされており、「かる」は「かける」が変化した言葉です。出かける前に「ちゃんとじょっぴんかったかい?」と確認します。 - ゆるくない:
「簡単ではない」「大変だ」「きつい」「骨が折れる」といった意味。物理的な大変さだけでなく、精神的な負担が大きい状況にも使います。「この仕事、なかなかゆるくないね。」 - おだつ:
調子に乗る、ふざけてはしゃぐ。子どもが良い気になって騒いでいる時に、親が「おだつんでない!」と叱るのが定番の光景です。 - まかなう:
標準語では「食事を用意する」ですが、北海道弁では「身支度をする」「厚着をする」という意味で使われます。冬に「ちゃんとまかなっていきなさいよ」と言われたら、「暖かい格好をして行きなさい」という意味です。
これらの言葉のルーツを辿ると、古い日本語の形が残っていたり、開拓時代の厳しい生活の中から生まれたりしたことがわかり、言語学的な観点からも非常に興味深いものです。
まとめ:北海道方言のかわいい魅力
この記事では、かわいい北海道方言について、その成り立ちから日常的な使い方、そして想いを伝えるための魅力的なフレーズまで、詳しく解説してきました。
北海道の言葉は、単なる地方の言葉というだけでなく、その土地の歴史、文化、そして人々の温かい心が詰まったコミュニケーションツールです。
最後に、本記事の要点をリスト形式で振り返ります。
- 北海道方言は明治以降に全国からの移住者の言葉が混ざり合ってできた
- 地理的に近い東北地方の方言から特に強い影響を受けている
- めんこいは単なる「かわいい」以上に愛情や愛おしさを込めた温かい言葉
- なまらは感情を豊かに表現する非常に便利な強調表現
- しばれるは肌を刺すような北海道の厳しい冬の寒さを的確に象徴する
- したっけは接続詞と別れの挨拶の両方で使えるコミュニケーションを円滑にする言葉
- ~ささるは意図しない行動を表現する標準語にはないユニークな言い回し
- わやは手に負えない状況を表す言葉で感情表現にも使われる
- 挨拶には夕方の「おばんです」や感謝への返事「なんもなんも」がある
- 語尾の「だべさ」や「っしょ」が会話に柔らかさと親しみやすさを生む
- 好きというストレートな気持ちも北海道弁で伝えると温かい印象になる
- あずましいは「居心地がいい」という深い信頼と好意を表現できる素敵な言葉
- 告白フレーズはデートの帰り際など具体的なシーンに合わせて使い分けると効果的
- はんかくさい、ごんぼほる、じょっぴんかるなど難易度の高い方言も存在する
- 北海道方言のかわいい魅力を知り、実際に使ってみることで人との繋がりがより豊かになる