こんにちは。北海道旅行&観光スポット【ii-hokkaido.com】運営者Yoyoです。
冬のウォーキング、寒いのは確かですが、空気がキリッと澄んでいて本当に気持ちいいですよね。でも、寒い日の服装は、他の季節とは比べ物にならないくらい悩みどころかなと思います。
北海道に住んでいると、冬の寒さ対策は日常そのものですが、ただ暖かい服をたくさん着込めば良いわけではないのが、ウォーキングの難しいところなんです。歩き始めは「寒い!」と感じても、10分も歩けば体がポカポカしてきて、やがて汗をかきます。
そして、その汗が休憩中や風に吹かれた瞬間に冷えて、「汗冷え」してしまう…。これが一番怖いですし、体力を奪われる原因なんですよね。
この記事では、こんなことを詳しく解説しますね。
記事のポイント
- 冬の汗冷えを根本から防ぐ「重ね着(レイヤリング)」の基本
- アウターやパンツ、インナーなどアイテム別の賢い選び方
- 気温5度・10度など、具体的なシチュエーション別の服装
- 年代別(40代・50代・60代)のおしゃれで着膨れしないコーデ術
- ユニクロやワークマンの活用法から、夜間ウォーキングの安全対策まで
この記事では、冬ウォーキング服装レディースの基本となる「重ね着(レイヤリング)」のコツ、アウターやパンツの選び方、気温5度や10度といった具体的な気温別の調整方法を詳しく解説します。
ユニクロやワークマンなどの高機能アイテム活用術から、本格的なスポーツブランドの選び方、帽子や手袋といった小物の重要性まで、網羅的にお伝えしますね。40代、50代、60代と年代が上がると気になる、おしゃれで着膨れしないスタイルのコツや、安全に楽しむための夜間ウォーキングの注意点にも触れていきます。
この冬、万全の準備で快適なウォーキングを楽しみましょう。
冬ウォーキング服装レディースの基本

まずは、冬のウォーキングで失敗しないための「基本のキ」から見ていきましょう。
寒さ対策イコール厚着、という考え方だと、かえって体を冷やしてしまうかもしれません。
「汗冷え」をいかに防ぐか、という視点がなによりも大切ですよ。
寒い日の汗冷え対策と素材選び

冬のウォーキングで最大の敵は、外の寒さそのものよりも、自分のかいた汗が冷える「汗冷え」です。
歩き出すと体は温まり、寒い日でも必ず汗をかきます。
体温で温まった汗(水分)が肌着に残ったままだと、休憩中や風が吹いた瞬間に、その水分が気化(蒸発)します。
このとき、気化熱によって肌表面の熱が一気に奪われ、体温が急降下して芯から冷えてしまうんです。
この汗冷えを防ぐために、服装計画の中で最も重要なのが「素材選び」です。
一番避けるべき素材は「綿(コットン)」
綿は肌触りが良く吸水性も高いですが、一度濡れる(汗を吸う)と、繊維そのものが水分を抱え込んでしまい、非常に乾きにくいという最大の弱点があります。濡れた冷たい布をずっと肌にまとっているのと同じ状態になり、汗冷えを最大限に加速させてしまうんです。普段着やタオルとしては優秀でも、汗をかく運動には絶対に向きません。
では何を選べばいいかというと、運動時のインナー(肌着)は、以下の2択が基本になります。
化学繊維(ポリエステル、ポリプロピレンなど)
最大の特徴は、汗を素早く吸い上げて(吸水性)、すぐに生地の表面に拡散させて乾かす「吸汗速乾性」です。繊維自体が水分をほとんど含まないため、肌から汗を素早く引き離し、肌面をドライに保つ能力に優れています。価格も手頃で、製品数も多いのが魅力ですね。たくさん汗をかくことが予想される場合に最適です。
メリノウール(天然素材)
羊毛の中でも特に繊維が細く、チクチクしにくい高機能な天然素材です。汗(水蒸気)を吸って熱を発生させる「吸湿発熱」の性質があり、さらに濡れても保温性が落ちにくい(=濡れ冷えしにくい)のが最大の強み。天然の防臭効果も高いので、長時間の着用でもニオイが気になりにくいのも嬉しいポイントです。保温性を重視したい場合や、汗をかいたり止まったりを繰り返すシーンにおすすめです。
ウォーキングインナー向きの素材比較表をまとめてみますね。これはBOX内で横スクロールできます。
| 素材 | 特徴 | メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|---|---|
| 化学繊維 (ポリエステル等) | 吸汗速乾 | ・汗を素早く乾かす力が最強 ・肌をドライに保つ ・安価で製品が多い | ・素材自体に保温性はない ・汗冷えはしにくいが、濡れると少しヒヤッとする ・汗のニオイが残りやすい場合がある |
| メリノウール | 調湿・保温 | ・濡れても保温性が落ちにくい ・吸湿発熱性がある ・天然の防臭効果が高い | ・速乾性は化学繊維に劣る ・価格が比較的高価 ・耐久性は化学繊維に劣る場合がある |
| 綿(コットン) | 吸水性 | ・肌触りが良い ・普段着には快適 | ・致命的に乾きが遅い ・汗冷えの最大の原因になるため運動には不向き |
| 吸湿発熱素材 (ヒートテック等) | 吸湿発熱 | ・日常生活では非常に暖かい ・薄手でも保温性が高い | ・運動で大量の汗(液体)をかくと、乾きが遅く飽和状態になり、汗冷えの原因になることがある |
ちなみに、冬の定番「ヒートテック」に代表される吸湿発熱素材は、日常生活や汗を「かかない」レベルのごく軽い散歩なら、その保温力は絶大です。ただ、本格的なウォーキングで大量の汗(液体)をかくと、繊維が吸湿できるキャパシティを超えて飽和し、綿と同様に乾きが遅くなって、かえって冷える原因になることもあるんです。
ご自身の運動量に合わせて、汗を多くかく方はスポーツ用に設計されたポリエステルやメリノウールのインナーを選ぶ方が安心かもしれませんね。

重ね着(レイヤリング)の3層構造
の3層構造.jpg)
汗冷え対策と体温調節を両立するための最適解が「レイヤリング(重ね着)」です。
これは、機能の違う服を3つの層に分けて重ねる考え方で、北海道での冬の暮らしや、登山・スキーなどアウトドア活動の基本でもあります。
これは、単に暖かい服を何枚も着込む「厚着」とは、まったく意味が違いますよ。
第1層:ベースレイヤー(肌着・インナー)
肌のすぐ上に着る層です。最大の役割は「汗の処理」です。かいた汗を素早く吸い上げ、肌から引き離して上の層へ移動させ、肌面を常にドライに保つことが最重要ミッションです。素材は、先ほどお話ししたポリエステルやメリノウールを選びます。ここが汗で濡れたままになると、他の層でどんなに保温しても、内側から冷えてしまいます。
第2層:ミドルレイヤー(中間着・保温着)
ベースレイヤーとアウターの間に着る層で、主な役割は「保温」です。体温で温められた「暖かい空気の層(デッドエアと言います)」を保持する役割を担います。フリースや、ユニクロのウルトラライトダウンのような軽量ダウン、中綿入りのベストなどがこれにあたります。汗を吸わない(または吸ってもすぐ乾く)素材であることも重要です。
第3層:アウターレイヤー(防護服・シェル)
一番外側に着る層です。役割は「保護」。冷たい「風」や、「雨」「雪」といった外の厳しい環境から体を守るシェルの役割を果たします。内側でせっかく作った暖かい空気の層を、外の悪天候で壊されないようにする「壁」のようなイメージですね。
レイヤリング最大のメリットは「脱ぎ着による体温調節」です。
冬のウォーキングで一番難しいのが、この体温調節です。歩き始めは寒くても、10分も歩けば体は温まります。このとき、「暑いな」と感じる前に、つまり汗を本格的にかきすぎる前に、ミドルレイヤー(フリースなど)を1枚脱ぐのがコツです。
そして、休憩中に体が冷える前に、脱いでいたミドルレイヤーや、保温専用に持ってきたダウンジャケットなどをさっと羽織る。これがオーバーヒートと汗冷えの両方を防ぐ、最も効果的で賢いテクニックです。

アウターは防風と透湿性が重要

冬のウォーキング用アウターを選ぶとき、つい「保温性(暖かさ)」ばかりに目が行きがちですが、実はそれ以上に大切な機能が2つあります。それは「防風性」と「透湿性」です。
防風性(ぼうふうせい)
体感温度は、風によって劇的に下がります。一般的に風速1m/sにつき体感温度は約1℃下がると言われています。
例えば、気温5度でも風速5mなら、体感温度は0度。せっかくミドルレイヤーで暖かい空気の層(デッドエア)を作っても、冷たい風がアウターをスースー通り抜けて侵入してきたら、暖かい空気は一瞬で吹き飛ばされ、一気に体温を奪われてしまいます。まずは「風を通さないこと」が非常に重要です。
透湿性(とうしつせい)
これがレイヤリングの「キモ」で、私も一番重視しているポイントです。透湿性とは、「内側からの汗(水蒸気)は外に逃がし、外からの雨風は通さない」という、一見矛盾した機能のことです。
もしアウターに透湿性がない(例えば、安価なビニールカッパや、昔ながらの防寒ジャンパーなど)と、どうなるでしょう? 体から出た水蒸気(汗)は行き場を失い、アウターの内側で結露してしまいます。結果、外は雨も雪も降っていなくても、自分の汗で内側からビショビショになり、ベースレイヤーが濡れ、最悪の汗冷えを起こしてしまうんです。
ユニクロの「ブロックテックパーカ」や、登山用のレインウェア(ゴアテックス素材など)、各スポーツブランドのウィンドブレーカーやランニングジャケットは、この「防風性」と「透湿性」を兼ね備えているものが多いですね。「耐水圧〇〇mm、透湿度〇〇g/m2」のように数値で性能が示されていることもあります。

冬のウォーキング用パンツの選び方

トップスばかりに意識が集中して、下半身がおろそかになりがちですが、足が冷えると快適に歩けませんし、パフォーマンスも落ちてしまいますよね。パンツ選びのポイントは「動きやすさ」と「防寒」の両立です。
- ストレッチ性(伸縮性)
歩く動作は、想像以上に足を前後に大きく動かします。生地が突っ張ると非常に歩きにくく、ストレスになります。特に膝周りが突っ張らないよう、ストレッチ性は絶対に必要です。膝が曲げやすいよう「立体裁断」になっているものもおすすめです。 - 防風・保温性
パンツもアウターと同じで、冷たい風を防ぐ「防風フィルム」が入ったものや、裏地が「裏起毛」や「フリース」になっているものが暖かいです。
私が一番快適だと思うおすすめの組み合わせは、「保温タイツ(レギンス)+ 防風パンツ(またはランニングパンツ)」です。
ベースレイヤーとして保温性のあるスポーツタイツ(化学繊維やメリノウール製)を履き、その上にストレッチ性のある防風パンツを履く。これが一番暖かくて動きやすいと思います。パンツがオーバーパンツ(シャカシャカした素材)の場合は、タイツとの間に中間のジャージなどを履くこともあります。
また、ファッション性を重視するなら、保温レギンスにハーフパンツやランニングスカートを合わせるスタイルも、動きやすくておしゃれに見えますね。女性ならではの着こなしかなと思います。

気温5度・10度別の服装

「具体的に、気温が何度なら何を着る?」というのは、一番知りたいところですよね。
ただ、これは風の強さ、日差しの有無、歩くスピード(運動強度)、そして個人の寒さの感じ方(暑がり・寒がり)によって大きく変わるため、あくまで一例として参考にしてくださいね。
気温10度前後の服装

「肌寒い」と感じる気温です。日差しがあればポカポカ暖かく感じますが、日陰や風が吹くとヒヤッとする時期ですね。汗をかきすぎないよう、調整のしやすさが鍵です。
- ベース
長袖のベースレイヤー(薄手~中厚手のポリエステル or メリノウール) - ミドル
薄手のフリースやフリースベスト、または薄手のウインドブレーカーをミドルとして着ることも。 - アウター
ウィンドシェル(ウィンドブレーカー)またはソフトシェルジャケット。
歩き出して暑くなったら、すぐにアウターやベストを脱いで腰に巻いたり、バッグにしまったりして調整できる組み合わせが便利です。「ベスト(袖なし)」は、胴体の保温はしつつ腕がフリーで熱が逃げやすいので、こういう時期のミドルレイヤーとしてすごく重宝しますよ。
気温5度前後の服装

「寒い」とはっきり感じる気温。しっかりとしたレイヤリングが必須です。気温5度というと、北海道ではまだ秋の終わりくらいの感覚かもしれませんが、本州では十分真冬ですよね。服装の基本は、レイヤリングが大事です。
気温5度の服装目安
- ベース
保温性の高いインナー(メリノウール中厚手 or ポリエステル裏起毛など) - ミドル
フリースジャケット(中厚手)や、薄手の軽量ダウン - アウター
防風・透湿性のあるソフトシェルやハードシェルジャケット - パンツ
保温タイツ + 裏起毛または防風性のあるパンツ - 小物
冬用の手袋、耳まで覆える帽子、ネックウォーマーは必須です。これらがないと寒くて歩けません。
この気温で一番注意したいのは、「休憩中の冷え」です。
歩いている間は良くても、立ち止まって水分補給をしたり、信号待ちをしたりする瞬間に、汗が冷えて一気に寒くなります。必ず、行動中に着ているミドルレイヤーとは別に、「保温着」として軽量ダウン(ユニクロのウルトラライトダウンなど)をバッグに入れて持っていくことを強くおすすめします。休憩時に、アウターの上からでもガバッと羽織るだけで、体温の低下を劇的に防げます。

冬ウォーキング服装レディース応用とコーデ

基本のレイヤリングがわかったところで、次はもう少し具体的に、高コスパブランドの選び方や、おしゃれに見せるコツ、年代別の悩みについても見ていきましょう。
ユニクロやワークマンの活用術

最近は本当に高機能で低価格なアイテムが増えて、助かりますよね。
私も普段からよくチェックしています。
ウォーキングウェアとして、レイヤリングの各層で使える優秀なアイテムがたくさんあります。
ユニクロ(UNIQLO)
ユニクロは、レイヤリングの各層で使えるアイテムが揃っているのが強みですね。
- ベースレイヤー
ヒートテックは、前述のとおり「汗をかかない」レベルなら最強の保温着ですが、本格的なウォーキングでは汗飽和に注意が必要です。汗をかく前提なら、スポーツ用の「エアリズム」の長袖や、ヒートテックでも「シームレスリブ」など、綿の割合が低いものを選ぶと良いかもしれません。 - ミドルレイヤー
「ウルトラライトダウン」や「パフテック(中綿)ベスト」、「フリース」は、まさにミドルレイヤーの代表格。特にウルトラライトダウンは、「休憩中・非常用の保温着」としてバッグに携行するのに、軽くてかさばらず最高です。 - アウターレイヤー
「ブロックテックパーカ」は、防風性・透湿性を備えているので、冬のウォーキングアウターとして十分活躍してくれます。雨にも強いのが心強いですね。
ワークマン(WORKMAN)
ワークマンは、もともとプロの現場で使われるだけあって「防風」や「防寒」「撥水」に関する機能性が圧倒的ですよね。価格も驚くほど安いものが多いです。
- 「防風ダブルボアフーディー」のような、防風フィルムを挟み込んだアウターや、「撥水・防風・透湿」をうたったダウンジャケットなど、寒い屋外での活動を前提にしたアイテムが強みです。
- 高機能なパンツも非常に人気で、ストレッチ性や防風性を備えたクライミングパンツなどが、低価格で見つかるのが魅力ですね。
- ただし、デザインによっては少しゴツかったり、プロ仕様すぎて透湿性が追いつかない(蒸れやすい)アイテムもあるので、ウォーキングに使うなら「ストレッチ性」や「透湿性」の表記をしっかり確認するのがおすすめです。
スポーツブランドのおすすめウェア

「汗をたくさんかく長距離ウォーキング」「ウォーキングからランニングまでやりたい」「予算に余裕があり、絶対に失敗したくない」という方には、やはり専門のスポーツ・アウトドアブランドが安心です。
デサント、ルコックスポルティフ、ミズノ、アシックス、アディダス、ナイキ、またはモンベル、ノースフェイスといったアウトドアブランドは、ウォーキングやランニングを専門に開発しています。
ミズノの「ブレスサーモ」(高機能な吸湿発熱素材)や、モンベルの「ジオライン」(高機能な化学繊維)、「スーパーメリノウール」など、自社開発の高性能素材を持っているのが最大の強み。
特にベースレイヤー(肌着)の性能は、汗冷えのしにくさに直結します。
汗をかいても肌面がサラサラしている感覚は、専門ブランドならではの快適さがありますね。
お値段は少ししますが、快適さと安全性を求めるなら、インナーだけでも専門ブランドのものを選ぶのは非常に賢い選択だと思います。

帽子や手袋など小物の重要性

ウェア本体(トップスやパンツ)にばかり意識が向きがちですが、冬の快適さは小物で決まると言っても過言ではありません。
小物の有無で、体感温度が本当に全然違ってきますよ。
特に「3つの首」(首、手首、足首)と、体の末端である頭・耳・手を守ることが重要です。
これらは皮膚が薄く、太い血管が通っているため、ここが冷えると体全体が冷えてしまいます。
- 帽子・耳当て
頭からの放熱は非常に多い(体全体の熱の20%とも)ので、帽子は必須です。特に耳は冷えると痛くなるので、耳までしっかり覆えるニット帽や、耳当て(イヤーマフ)、耳当て付きのキャップがおすすめです。 - ネックウォーマー(ネックゲイター)
首元を保温するだけで、体感温度がぐっと上がります。マフラーと違って運動中にほどける心配がなく、邪魔にならないのがウォーキングに最適なポイントです。暑くなったらすぐ外せる手軽さも魅力ですね。 - 手袋(グローブ)
手先は末端で非常に冷えやすいです。アウターの袖口との隙間から風が入らないよう、手首までしっかり覆えるタイプを選びましょう。最近はスマホ対応のグローブも多く、写真撮影や時間確認のたびにいちいち外さなくて良いので本当に便利ですよね。 - 靴下(ソックス)
ここが隠れた最重要ポイントかもしれません。ベースレイヤーと同じで、汗冷えしにくい素材が求められます。最強は「メリノウール」製の靴下です。保温性と吸湿性に優れ、濡れても冷えにくいのが特徴です。化学繊維の厚手のものも良いですね。
最重要:靴下と靴のマッチングに注意!
メリノウールの靴下など、冬用の高機能ソックスは、一般的な靴下よりかなり「厚手」なものが多いです。その厚手の靴下を履いた状態で、普段のジャストサイズの靴を履くと、どうなるでしょう?
答えは、足が圧迫されて血行が悪くなります。
血流が阻害されると、いくら高価な靴下を履いても、温かい血液が足先に届かず、かえって足が冷えてしまいます。これは本当に最悪のパターンです。
冬のウォーキングでは、「厚手の靴下を履くこと」を前提に、ウォーキングシューズのサイズに少し余裕を持たせるか、靴紐の締め方で調整することが非常に重要です。
着膨れしないおしゃれな着こなし

「機能性は絶対欲しい。でも、モコモコの「着膨れ」はしたくない!」…それ、すごくよく分かります(笑)。
いかにも「防寒してます」というスタイルは避けたいですよね。
「正しいレイヤリング」こそが、最強の「着膨れしないコツ」
着膨れの原因は、保温性が低い服(例えば綿のセーターや、デザイン重視のコートなど)を着るから、暖かさを確保するために何枚も分厚い服を無理やり重ね着することにあります。
でも、第1章で解説したように、薄手でも保温力が高いメリノウールのベースレイヤーや、薄くても暖かい高機能なフリース、軽量ダウンを選べば、着込む枚数や衣服の「総体積」を最小限に抑えられます。つまり、高機能な素材を選ぶほど、薄着でも暖かく、結果的に着膨れしにくくなるんです。
その上で、スタイルを良く見せるコツは「シルエット」と「色使い」です。
- シルエットでメリハリを
タイトなボトムス(保温レギンスや細身のストレッチパンツ)に、少しゆったりしたトップスやショート丈のアウターを合わせる。「上はゆったり・下はスッキリ」のYラインシルエット、またはその逆のAラインシルエットは、体型をカバーしつつバランス良く見えます。 - 色使いを工夫する
全体をモノトーン(黒・白・グレー)やベーシックカラー(紺・ベージュ・カーキ)でまとめ、帽子やスニーカー、手袋などの小物でカラフルな色を「差し色」として一点投入すると、シンプルながらもメリハリがあっておしゃれに見えますよ。
40代・50代・60代のお悩み解決

40代、50代、60代と年代を重ねると、「動きやすさ」だけでなく、「体型カバー」や「上品さ」も気になってきますよね。
年代別のお悩み、こんなことがありませんか?
- 体のラインが露骨に出るピチピチすぎるウェアは気恥ずかしい
- かといって、単なるジャージの上下だと「部屋着感」や「所帯じみた」印象になりがち
- お腹周りやヒップラインを自然にカバーしたい
- 派手すぎる色やデザインは避け、上品に見せたい
こういったニーズ、すごく多いと思います。
おすすめは、「ロング丈トップス(チュニック丈)+レギンス」の組み合わせです。
スポーツブランドが出している「リラックスシルエットのTシャツ」や、お尻がすっぽり隠れる「ロング丈」のフリースやパーカー、あるいは速乾素材のワンピースに、保温性のあるスポーツレギンスを合わせるスタイルです。
これなら、気になるヒップ周りを自然にカバーしつつ、足元はスッキリと動きやすく、スタイリッシュなIラインシルエットを作ることができます。
また、FILAやle coq sportifのような、少し上品でクラシックなデザインのスポーツブランドの、上品な色(黒、紺、ベージュ、くすみカラーなど)のセットアップを選ぶのも、手軽に統一感が出ておすすめです。
夜間ウォーキングの安全な服装

お仕事を持つ女性がウォーキングの時間を確保しようと思うと、どうしても早朝や「夜間」の暗い時間帯になりがちです。
冬は特に日照時間が短いですからね。
この時間帯のウォーキングで、「防寒」とまったく同じレベルで重要なのが「安全対策」です。
おしゃれに見える黒や紺などの暗い色のウェアは、夜間、車や自転車のドライバーからまったく見えていないと思ったほうが安全です。
ドライバーが歩行者に気づくのが遅れれば、即、重大な事故につながります。
夜間は、必ず「反射材(リフレクター)」を身につけてください!
これは、おしゃれより命を守るために絶対に必要です。ドライバーに自分の存在を早期に知らせることが、事故を防ぐ唯一の方法です。
- 反射タスキ
最も手軽で視認性が高いアイテムです。100円ショップなどでも手に入ります。 - 反射アームバンド/リストバンド
腕や足首など、動きのある部分につけると、光が動くためドライバーに「あ、人だ」と認識されやすくなります。 - LEDアームバンド
自ら発光するタイプは、反射材(光が当たらないと光らない)よりもさらに視認性が高いです。
最近のスポーツウェアやランニングシューズには、デザインの一部として反射プリントが施されているものも多いので、新しく購入する際はそういった「安全機能」もチェックしてみてくださいね。
快適な冬ウォーキング服装レディースまとめ

最後に、快適で安全な冬のウォーキング服装(レディース)のポイントをまとめますね。
冬のウォーキングを成功させる鍵は、古い「厚着」という概念を捨て、「レイヤリング(重ね着)」というシステムを導入することです。
これにより、「汗冷え」を防ぎ、「体温調節」を容易にし、「着膨れ」も防ぐことができます。
- 最大の敵「汗冷え」を防ぐ
避けるべきは綿(コットン)素材です。汗を肌から引き離す高性能な「ベースレイヤー」(ポリエステルやメリノウール)を必ず着用しましょう。 - 体温調節は「脱ぎ着」で行う
「ミドルレイヤー」は、行動着(フリースなど)と保温着(ダウンなど)を使い分け、暑くなる前に脱ぎ、休憩時に羽織ることで体温を賢く管理します。 - 風と蒸れを制する
「アウターレイヤー」は、保温性よりも「防風性」と「透湿性」を重視し、冷たい風を防ぎながら内部の蒸れ(汗)を外に逃がします。 - 快適性は「末端」が左右する
帽子、手袋、ネックウォーマー、そして高性能なソックスこそが、体感温度を決定づける重要なアイテムです。特に靴下と靴のサイズ感には注意しましょう。
ユニクロやワークマンのような高コストパフォーマンスのブランドから、モンベルやミズノ、デサントのような専門ブランドまで、現在では機能性とファッション性を両立する選択肢が豊富に存在します。
本ガイドで解説したレイヤリングの原則を理解し、その日の気温や風、歩く時間帯、そしてご自身のスタイルに合ったアイテムを選ぶことで、「着膨れ」することなく、安全で快適、そしておしゃれな冬のウォーキングを楽しむことができるかなと思います。
服装を万全にして、冬ならではの澄んだ空気の中でのウォーキングを、ぜひ楽しんでくださいね!
※服装による体感温度には個人差があります。また、天候や運動強度、歩く場所(日向・日陰)によっても必要な装備は変わります。あくまで一般的な目安として参考にし、ご自身の体調や現地の状況に合わせて最終的な判断を行ってください。
参考












































