北海道旅行&観光スポット【ii-hokkaido.com】 運営者Yoyoです。
北海道の冬は、空気がキーンと澄んでいて景色も美しく、走るのが本当に気持ちいい季節です。
白銀の世界を自分の足で駆け抜ける爽快感は、夏にはない特別な体験ですよね。
でも同時に、ランナーにとって最大の敵である「ツルツル路面」との戦いの季節でもあります。
実際、私も、「まあ大丈夫だろう」と夏用のランニングシューズで意気揚々と走り出し、交差点で見事にスリップして派手に転倒し、痛い思いをしたことがあります。
あの時の恥ずかしさと恐怖、そしてお尻の痛みは今でも忘れられません。
でも、路面状況に合った正しいシューズを選べば、北海道の冬ランニングは驚くほど快適で楽しいものに変わります。
この記事では、私が実際に試行錯誤して学んだ、冬の北海道でも安心して走れるシューズ選びのポイントと、転倒を防ぐための具体的な走り方のコツを、失敗談も交えながら皆さんにお伝えします。
記事のポイント
- 北海道の雪道には「アイスバーン」や「圧雪」など4つの路面タイプがあることを理解できる
- 金属スパイク付きやスノーコンパウンドゴム底など、目的に合わせた靴の選び方がわかる
- ゴアテックスの防水性や厚底シューズの断熱性が冬に有利な理由を詳しく知れる
- 転倒リスクを最小限に抑えるための具体的なフォーム(走り方)と安全対策を学べる
北海道の冬ランニングシューズの選び方

- アイスバーンで滑らない靴の条件
- 防水に優れたゴアテックスの役割
- 雪雪道ランニングシューズのおすすめ
- スパイク付きとゴム底の使い分け
- アシックスのスノーターサーの特徴
一口に「北海道の冬」といっても、路面の状況は毎日、そして時間帯によっても刻々と変化します。
カチカチに凍った早朝、新雪が降り積もった直後、日差しで雪が溶け出した昼下がり。
私が普段走っていて痛感するのは、単に「滑らない靴」という漠然としたものを探すのではなく、自分が「どんな道を」「どの時間帯に」「どう走りたいか」に合わせて靴を選ぶことが最も重要だということです。
ここでは、路面のタイプ別に最適なシューズの選び方を深掘りして解説していきます。
アイスバーンで滑らない靴の条件

北海道の冬ランニングにおいて、私たちランナーが最も警戒しなければならないのが、路面が鏡のようにツルツルに磨き上げられた「アイスバーン(鏡面凍結路)」です。
特に交通量の多い交差点の手前、多くの人が踏み固めたバス停付近、日陰の歩道などは、日中のわずかな融解と夜間の再凍結(フリーズ・ソーサイクル)を繰り返すことで、スケートリンクさながらの危険な状態に変化します。
なぜ、普通のランニングシューズではここで転んでしまうのでしょうか
少し物理的なお話をすると、氷の上で滑るのは、着地の圧力で氷の表面が瞬間的に溶け、ミクロの「水の膜」ができるからです。
一般的なゴム底(ラバーソール)のシューズは、乾燥したアスファルトでは強力な摩擦を生みますが、この水の膜の上では摩擦係数が極端に低下(0.1未満になることも)し、まるで水の上を浮いているかのように空転してしまいます。
つまり、ゴムの性能だけでこの状況を打破するのは、物理的に限界があるのです。
この「絶対滑る」状況下で唯一、確実なグリップ力を約束してくれるのが、物理的に氷に食い込む「金属スパイク(ピン)」を搭載したシューズです。
北海道の冬道運転をご存知の方なら、「スタッドレスタイヤ」ではなく「スパイクタイヤ」を履いている状態をイメージしていただくと分かりやすいでしょう。
知っておきたい素材:タングステンカーバイド
多くの冬用スパイクシューズには、「タングステンカーバイド(超硬合金)」という特殊な金属ピンが採用されています。
これはダイヤモンドに次ぐ硬度を持ち、アスファルトを削るほどの強度があります。
そのため、雪のない路面を多少走ってもピンがすぐに摩耗して丸くなる心配はほとんどありません。
金属ピンが氷に「ガリッ」と音を立てて食い込む感覚は、ラバーソールでは決して得られない絶大な安心感をもたらします。
「転倒による怪我が何よりも怖い」「早朝や夜間のブラックアイスバーンが見えにくい時間帯に走る」という方にとって、この物理的な引っ掻き効果(スクラッチ効果)を持つシューズは、間違いなく最強のパートナーとなります。
防水に優れたゴアテックスの役割

冬のランニングシューズ選びで、グリップ力と同じくらい私が重視しているのが「水濡れ対策(防水性)」です。
北海道の冬は、常にマイナス気温とは限りません。
特に札幌市内などでは、日中にプラス気温になったり、ロードヒーティング(融雪装置)が入っている歩道では、雪が溶けて「茶色いシャバシャバのシャーベット状」になっていることが頻繁にあります。
通気性の良い夏用のメッシュシューズでこの上を走るとどうなるか
走り始めてわずか数分で、冷たい泥水がつま先から染み込んできます。
一度濡れてしまった足は、外気で急激に冷やされ、感覚がなくなり、やがて激痛に変わります。
これが本当に辛く、走る気力を奪います。
だからこそ、GORE-TEX(ゴアテックス)のような防水透湿素材を搭載したシューズは、北海道の冬ランにはほぼ必須と言っていいアイテムなのです。
防水シューズ(GORE-TEXなど)の具体的なメリット
- 不快な雪解け水や深い水たまりに入っても、足内部への浸水をシャットアウトできる
- 防風性が極めて高いため、冷たい風による足先の冷えを大幅に軽減できる
- 泥汚れや融雪剤がついても、表面を水で流すだけで簡単に落とせてメンテナンスが楽
ただし、注意点もあります。
ゴアテックスは外部からの水は防ぎますが、激しい運動で足にかいた汗の逃げ場が通常のメッシュよりは少なくなります。
そのため、後ほどお話しする「吸湿性の高いウールソックス」と組み合わせて、シューズ内の湿度コントロール(汗冷え対策)もしっかり行うのが、冬でも快適に走り続けるための重要なコツです。
雪道ランニングシューズのおすすめ

スポーツショップの冬靴コーナーに行くと、たくさんのシューズが並んでいて「結局どれを選べばいいの?」と迷ってしまいますよね。
実は、現在市場に出回っている冬用ランニングシューズは、その設計思想と機能によって大きく3つのタイプに分類できます。
それぞれのタイプには明確な「得意な路面」と「苦手なシーン」があります。
ご自身の走力や、普段走るコースの除雪状況に合わせて選ぶことが、失敗しないコツです。
私が実際に履き比べて分析した結果を、わかりやすく比較表にまとめました。
| カテゴリ | 代表モデル | 主な特徴・メリット | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| ①金属スパイク型 (アイス・スペシャリスト) | Salomon SPIKECROSS WINTER CROSS | 【最強の対氷性能】 タングステン等の硬質ピンが物理的に氷に刺さるため、アイスバーンでも驚くほど止まる。精神的な安心感が別格。 | 絶対に転倒したくない人 信号待ちや歩道の凍結が多い市街地ランナー 高齢の方や安全最優先の方 |
| ②スノーコンパウンド型 (スタッドレス・スペシャリスト) | Asics SNOWTARTHER GEL-SNOWRIDE | 【雪上の高速走行】 低温でも硬くならない特殊ゴムが雪を掴む。ピンがないため軽量で、アスファルトでもカチカチ音がせず走りやすい。 | 圧雪路でキロ4〜5分台のスピード練習をしたい人 ロードに近い感覚で走りたいシリアスランナー ドライ路面も混ざるコースの人 |
| ③防水トレラン型 (ハイブリッド・オールラウンダー) | Nike Pegasus Trail GTX HOKA Challenger GTX | 【快適性と汎用性】 防水(GORE-TEX)と深いラグで新雪や泥に対応。厚底でクッション性が高く、冷気も遮断する。普段履きにも最適。 | 新雪の公園や不整地を楽しく走りたい人 冬の普段履きと兼用したい人 LSDなど長くゆっくり走る人 |
この表のように、それぞれキャラクターが全く異なります。
もし一足だけ選ぶなら、「ご自宅周りの除雪状況」を基準にしてみてください。
除雪がきれいでアスファルトが露出していることが多いなら、カチカチ音がしない②ゴム底タイプ(スノーコンパウンド型)が快適です。
一方で、ツルツルの歩道やブラックアイスバーンを歩くことすら怖いと感じるエリアなら、迷わず①スパイクタイプをおすすめします。
最近は、機能性が高くデザインもおしゃれな③防水トレラン型を選んで、雪道ランニングから冬の普段履き、旅行まで一足で済ませる「賢いランナーさん」も増えていますよ。

スパイク付きとゴム底の使い分け

「滑らないことが正義なら、金属スパイク付きを選んでおけば間違いないでしょ?」と考えるのは自然なことです。
確かに、アイスバーン上のグリップ力だけで言えば金属スパイクに勝るものはありません。
しかし、実際に一冬を通して走ってみると、スパイクシューズにも明確な「苦手なシーン」があることに気づかされます。
ここでは、スパイクとゴム底、それぞれの特性を理解して、その日の路面状況に合わせて「使い分ける」ための判断基準をお伝えします。
スパイクシューズの弱点は「ドライ路面」と「屋内」
金属スパイクの最大の弱点は、雪が溶けてアスファルトが露出している「ドライ路面」です。
硬いアスファルトの上では、着地のたびに金属ピンが路面に弾かれ、「カチカチ、ジャリジャリ」と大きな金属音を立てます。
これだけなら周囲への騒音だけの問題ですが、ピンが地面に刺さらない分、その衝撃がダイレクトに足裏へ跳ね返ってきます。
この「突き上げ感(プッシュバック)」は、短い距離なら気になりませんが、5km、10kmと走るうちにボディブローのように効いてきて、足裏の痛みやふくらはぎの疲労、最悪の場合は足底筋膜炎などのトラブルに繋がることもあります。
さらに、ランニングの途中で発生する「屋内リスク」も見逃せません。
ゴム底タイプの魅力は「シームレスな適応力」
これに対して、金属ピンを持たないゴム底タイプ(スノーコンパウンド型や防水トレランシューズ)の最大の魅力は、路面状況の変化を気にせず走り続けられる「シームレスな適応力」にあります。
北海道の冬道は、数百メートルごとに「アスファルト → 圧雪 → シャーベット → アスファルト」と状況が変わることも珍しくありません。
ゴム底なら、アスファルトの上では夏用のシューズと変わらない静かで快適なクッション性を感じられ、雪道に入ればしっかりグリップするという、ストレスのない切り替えが可能です。
「家から公園までの1kmはロードヒーティングでアスファルト、公園内の3kmは雪道」といったミックスコースを走るなら、ゴム底タイプの方が圧倒的に快適で扱いやすいですね。
アシックスのスノーターサーの特徴
北海道の市民ランナーの間で、ある種「伝説」のような扱いを受けているシューズがあります。
それが、日本が誇るスポーツメーカー・アシックスの「SNOWTARTHER(スノーターサー)」シリーズです。
真冬の札幌・豊平川河川敷や真駒内公園に行くと、サブ3(フルマラソン3時間切り)を目指すようなシリアスランナーや、冬場の走り込みを行う陸上部員の足元は、かなりの確率でこのシューズでした。
まさに「雪上のレーシングカー」と呼ぶにふさわしい名作です。
なぜ「伝説」なのか?独自技術「スノーコンパウンド」
このシューズがこれほど支持されてきた秘密は、自動車のスタッドレスタイヤと同様の設計思想で作られた、アシックス独自の「スノーコンパウンドラバー」にあります。
スノーターサーの卓越した技術
- 低温でも硬化しない「魔法のゴム」
通常のラバーソールは、氷点下ではプラスチックのように硬くなり滑りやすくなります。しかし、この特殊配合ゴムは極寒でも「消しゴム」のような柔らかさと粘り気を維持します。 - ミクロの凹凸を捉える「密着力」
柔らかさを保ったゴムが、雪面の目に見えない微細な凹凸に合わせて変形し、ピタッと密着。金属ピンなしで強力なグリップを生み出します。 - 圧倒的な軽さと屈曲性
多くの冬用シューズが重く厚底になる中、レーシングシューズ「ターサー」の遺伝子を持つこのモデルは非常に軽量。夏場と変わらないピッチ走法で追い込める唯一無二の存在でした。
「生産終了」の衝撃と、これからの選択肢
しかし、ここで非常に残念なお知らせをしなければなりません。
長年愛されてきたこの「スノーターサー」シリーズですが、近年は市場での流通が極端に減っており、実質的な生産終了(廃盤)の状態となりつつあります。
アシックスの方針として、現在はより汎用性の高い「GEL-SNOWRIDE(ゲルスノーライド)」や、世界的に需要が高い「Fuji(フジ)」シリーズなどのトレイルランニングモデルへと主軸が移っているようです。
スノーターサー難民の方へ:次の選択肢は?
もし店頭やネットでマイサイズのスノーターサーを見つけたら、それは「奇跡」です。
迷わず即購入してストックすることをおすすめします。
手に入らない場合は、以下のモデルが代替候補となります。
- GEL-SNOWRIDE(アシックス)
スノーターサーより少し重くなりますが、同じスノーコンパウンドゴムを使用。クッション性が高く、ジョグ〜LSDには最適です。 - FujiSpeed(アシックス)
スノーターサーに近い「軽さとスピード」を求めるなら、トレイル向けのこのシリーズが後継的な立ち位置になります。
「圧雪路を高速で走る」というニッチな需要に完璧に応えてくれた名作だけに惜しまれますが、今後はこれらの新しいモデルで冬のトレーニングを組み立てていく必要があります。
(出典:アシックス公式)

北海道の冬ランニングシューズと安全対策

- サロモンなら絶対的な安心感がある
- ホカやナイキ等の厚底モデルの利点
- 冬のランニングは靴下で防寒する
- 転倒を防ぐための具体的な走り方と安全対策
- 北海道の冬ランニングシューズ総括
自分に合ったシューズを選んだら、次はそれを最大限に活かすための「装備」と「技術」の知識が必要です。
ここでは、人気ブランドごとの強みや、シューズ以外の防寒対策、そして一番大切な「転ばないための走り方」について、私の実践しているノウハウをシェアします。
サロモンなら絶対的な安心感がある

もしあなたが「速さよりも、とにかく転ばないこと」「怪我をしたくない」という安全第一(セーフティ・ファースト)の基準でシューズを選ぶなら、フランス・アルプスで生まれ、スキー用品のトップブランドとして君臨するSalomon(サロモン)は、絶対に外せない選択肢です。
サロモンのシューズが他のメーカーと決定的に違うのは、そのルーツが「雪山」にあることです。
極寒のアルプス山脈で培われた技術が惜しみなく投入されており、寒さ、雪、そして悪路に対する防御力が段違いなのです。
足を物理的に守る「鉄壁のプロテクション」
サロモンの冬用モデル、特に「SPIKECROSS(スパイククロス)」や「SNOWSPIKE(スノースパイク)」シリーズを履くと、まるで足が頑丈なカプセルで守られているような感覚になります。
冬の路面には、硬い氷の塊や、雪に埋もれて見えない段差など、足をぶつけると激痛が走る障害物がたくさん隠れています。
サロモンのシューズはアッパー(甲被)の素材が非常に強く、つま先周りも硬質のラバーで補強されているため、こうした障害物から物理的に足を守ってくれます。
まさに「足元の装甲車」といった頼もしさです。
雪の侵入を許さない「ゲイター」機能
もう一つ、サロモンの大きな特徴として挙げられるのが、足首周りを隙間なく覆う「ゲイター(泥除け)」が一体化されたモデルの存在です。
新雪の積もった公園や、除雪が行き届いていない河川敷を走ると、普通のシューズでは履き口から雪が入り込み、それが体温で溶けて靴下がビショビショになります。
これが不快なだけでなく、しもやけの原因にもなります。
しかし、ゲイター付きのモデルなら、深い雪の中にズボズボと足を突っ込んでも雪の侵入を完璧にシャットアウトしてくれます。
凍った手でも楽々!クイックレースシステム
サロモンの多くのモデルに採用されている「Quicklace(クイックレース)」も冬にはありがたい機能です。
手袋をしたままでも、細いコードを引っ張るだけで一瞬で靴紐を締め上げられます。
かじかんだ指で濡れた靴紐を結び直すストレスから解放されるのは、想像以上に快適ですよ。
北海道の豪雪地帯に住んでいる方や、「どんな悪天候でもトレーニングを休まない」という強い意志を持つ方にとって、サロモンが提供してくれるこの絶対的な安心感は、何物にも代えがたい武器になるはずです。

ホカやナイキ等の厚底モデルの利点

近年、札幌の大通公園などを走っているランナーさんを見ていると、足元にボリュームのあるシューズを履いている方が急増していることに気づきます。
HOKA(ホカ)、Nike(ナイキ)、New Balance(ニューバランス)などが展開する「厚底のトレイルランニングシューズ」です。
実はこれ、単なる流行ではなく、北海道の冬を快適に過ごすための非常に理にかなった選択なんです。
なぜ冬に「厚底」が有利なのか、その理由は大きく2つあります。
物理的な距離による「断熱効果」
最大のメリットは、圧倒的な「断熱性」です。
真冬の北海道、特に夜間や早朝の路面温度はマイナス10度を下回ることも珍しくありません。
ソールが薄いレーシングシューズで走ると、地面からの冷気(伝導熱)がダイレクトに足裏に伝わり、ものの数キロで足の感覚がなくなり、最悪の場合はしもやけや凍傷になってしまいます。
しかし、厚底シューズのミッドソール(靴底のクッション部分)は、空気を含んだ発泡素材でできています。
これが分厚い断熱材の役割を果たし、物理的に冷たい地面と足裏の距離を離してくれるのです。
「フワフワして気持ちいい」だけでなく、「足が冷たくならない!」という感動は、一度体験すると手放せなくなります。
ガタガタ路面からの「衝撃吸収」
冬の路面は、きれいに整地されている場所ばかりではありません。
人が歩いた足跡がそのまま凍って固まった、洗濯板のような「ガタガタ道」を走らざるを得ない場面も多々あります。
硬い氷の凹凸による着地衝撃は、夏のアスファルト以上に膝や腰にダメージを与えます。
HOKAの「CHALLENGER(チャレンジャー)」や「SPEEDGOAT(スピードゴート)」、Nikeの「PEGASUS TRAIL(ペガサス トレイル)」といったモデルは、極厚のクッションがこの不快な衝撃を見事に吸収してくれます。
「ロード・トゥ・トレイル」という概念が北海道に合う
これらのシューズの多くは「家(ロード)から山(トレイル)まで一足で走る」というコンセプトで作られています。
これが「家(アスファルト)から公園(雪道)まで」という北海道の冬ラン事情に完璧にフィットするんです。
GORE-TEX搭載モデルを選べば防水性も完璧ですし、デザイン性が高いので、ランニングだけでなく冬の旅行や普段履きとしてそのままカフェに入れるのも嬉しいポイントです。
「一足で何役もこなしたい」という欲張りなニーズには、この厚底タイプがベストアンサーになるでしょう。
冬のランニングは靴下で防寒する

高機能なシューズを選んだとしても、その中に履く「靴下(ソックス)」選びを間違えてしまうと、全ての努力が水の泡になってしまいます。
シューズがハードウェア(機材)なら、ソックスはソフトウェア。
この2つが揃って初めて、快適な冬ランシステムが完成します。
「綿(コットン)」は絶対にNG!その理由とは
ここで声を大にしてお伝えしたいのが、「普段履きの綿の靴下で走るのは絶対にやめてください」ということです。
綿素材は汗を吸う力は強いのですが、乾くのが非常に遅いという性質があります。
冬のランニングで足にかいた汗が乾かないとどうなるか。
それは、氷点下の屋外で「冷たい濡れ雑巾」を足に巻き付けているのと同じ状態になります。
これが体温を一気に奪い、強烈な底冷えやしもやけ、最悪の場合は凍傷の原因となります。
北海道基準の「暖かさ」を選ぶ
私が個人的に愛用していて、心からおすすめできるのが、北海道のライフスタイルブランド「TNOC hokkaido(ティーノック 北海道)」の「THE WARM SOCKS」です。
このソックス、ただ分厚いだけではありません。
特殊な裏起毛加工により、一般的な冬用ソックスの2倍以上という驚異的な保温性を叩き出しています。
さらに素晴らしいのが、つま先の縫い目をなくした「リンキング」という製法で作られている点。
縫い目の凹凸がないため、冷気が侵入する隙間がなく、シューズ内でのゴロつきもありません。
まさに「北海道の寒さ」を基準(Hokkaido Standard)に作られた逸品です。
こうした高機能ソックスは1足2,000円前後と少しお値段は張りますが、足先の冷えを防げるかどうかは走るモチベーションに直結します。
シューズへの投資と同じくらい、ソックスへの投資は費用対効果が高いですよ。
ウェア全体のコーディネートやインナーの選び方については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
ウォーキング向けの内容ですが、基本的な「レイヤリング(重ね着)」の考え方はランニングも全く同じですので、ぜひ参考にしてみてください。
【レディース版】冬のウォーキング服装!失敗しない選び方のコツ
転倒を防ぐための具体的な走り方と安全対策

どれほど高価で高性能なスパイクシューズを履いていたとしても、夏の乾燥したアスファルトと同じようなダイナミックなフォームで走れば、やはり転倒のリスクは消えません。
ハードウェア(靴)を活かすも殺すも、ソフトウェア(走り方)次第。
雪道には雪道特有の「走り方の作法」が存在します。
私が常に意識し、北海道のランナー仲間とも合言葉のように確認し合っているのが、「ペンギン歩きをランニングに応用する」というイメージです。
雪上専用フォーム「3つの鉄則」
具体的にどう体を動かせばよいのか、転ばないためのバイオメカニクスを3つのポイントにまとめました。
転倒しない「雪上ラン」の技術
- 歩幅(ストライド)を極端に狭くする
大股で走ると、着地地点が体の重心より大きく前方になります。この時、進行方向とは逆向きの「ブレーキの力(せん断力)」が働き、ツルッといきます。ピッチ(回転数)を上げて、チョコチョコと小刻みに走ることで、常に重心の真下に着地できるようになります。 - 「蹴らず」に「置く」フラット着地
夏のように地面を強く蹴って推進力を得ようとすると、摩擦の低い氷の上では空転(スリップ)します。踵(かかと)からガツンと入るのもNG。足裏全体で、地面にハンコを押すように垂直に優しく「置く」。そして蹴らずにスッと引き上げる。この「置く、引く」の繰り返しが正解です。 - 腹圧を入れて体幹を安定させる
雪道は凸凹しており、着地のたびに足首や膝に不規則な横揺れが加わります。お腹にグッと力を入れて(ドローイン)、上半身の軸をブラさないようにすることで、足元が滑った際のリカバリーが早くなり、転倒を未然に防げます。
「目立つ」ことは「生き残る」こと
走り方と同じくらい重要なのが、交通事故のリスク管理です。
冬の北海道は午後4時にはもう薄暗く、雪が降れば視界はホワイトアウトします。
さらに、道路脇には除雪された雪が高く積み上げられ、歩道が埋まっていたり、車道の幅が極端に狭くなっていたりします。
ここで恐ろしいのが、「雪壁のせいで、車が来ても歩行者に逃げ場がない」という状況です。
必須の生存装備(サバイバル・ギア)
ドライバーからの視認性を確保することは、マナーではなく自分の命を守るための義務です。
- 反射材(リフレクター)
ウェアに付いている小さなロゴだけでは不十分です。反射タスキや反射バンドを追加で装着しましょう。 - 自発光式ライト
車のライトを反射するだけでなく、自ら光るLEDアームバンドやヘッドライトを点滅させ、「私はここにいます!」と能動的にアピールしてください。
冬道では車も急には止まれませんし、スリップして歩行者側に突っ込んでくることもあります。
「車が避けてくれるだろう」という期待は捨てて、常に最大限の防御態勢で走ることを心がけてくださいね。

北海道の冬ランニングシューズ総括

北海道の冬ランニングシューズ選びに、誰にでも当てはまる「たった一つの正解」はありません。
「アイスバーンが怖いから絶対にスパイク」「ロードも走りたいから軽快なゴム底」「足の冷えが辛いから厚底GORE-TEX」といったように、皆さんが何を優先するかによってベストな選択は変わります。
もし、これから観光や出張で北海道に来て走る予定があるけれど、わざわざ専用のランニングシューズを買うほどではない…という場合は、無理をせず、滑りにくい冬靴での「雪上ウォーキング」や「軽いジョグ」に切り替えるのも賢い選択です。
一般的な冬靴の選び方については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
北海道旅行で12月に選ぶべき靴とは?防寒と安全性のポイント解説
しっかりとした足元の準備さえ整えれば、キーンと冷えた澄み切った空気、静寂に包まれた白銀の世界の中を走る体験は、何物にも代えがたい爽快感があります。
ぜひ、信頼できる一足を見つけて、北海道の美しい冬景色の中を駆け抜けてみてくださいね!
参考
























