北海道旅行&観光スポット【ii-hokkaido.com】運営者Yoyoです。道南ゆかり、家族と愛犬と北海道の四季を楽しみながら、はじめてでも迷わない旅づくりをお手伝いしています。
北海道神宮へ厄払いに行こうと考えたとき、「どんな服装で行けばいいんだろう?」と、ふと手が止まること、ありますよね。男性はやっぱりスーツじゃないとダメなのかな、女性の場合は何が正解なんだろう、と悩んだり。
特に北海道の厳しい冬だと、コートやブーツは履いていっていいのか、子供を連れて行くならどんな服装がいいのか、気になることはたくさんあると思います。さらに、当日の持ち物として初穂料の準備や、そもそも予約は必要なのか、喪中の場合はどうしたらいいのか、細かい疑問も次々に出てくるかもしれません。
この記事では、そんな北海道神宮での厄払いに関する服装の疑問を中心に、当日の流れやマナーまで、私が調べたことをギュッとまとめてみました。神様への敬意を大切にしながらも、現実的で無理のない準備ができるよう、具体的なポイントをやさしく解説していきますね。この記事を読めば、きっと安心して厄払いの当日を迎えられるはずです。
記事のポイント
- 北海道神宮の厄払いにふさわしい服装の基本マナー
- 【男女・子供別】具体的な服装のコーディネート例
- 北海道の冬ならではのコートやブーツなど防寒着の注意点
- 服装以外に知っておきたい初穂料や当日の流れ
北海道神宮の厄払いで失敗しない服装マナー

北海道神宮での厄払いに臨むにあたって、まず押さえておきたいのが服装の基本マナーです。厳格なドレスコードがあるわけではありませんが、神様にご挨拶に行くわけですから、敬意を払ったきちんとした服装を心がけるのが大切ですね。
これは、尊敬する年長者のお宅を訪問する時と同じ心構えかなと思います。ここでは、男女別、お子さん、そして北海道ならではの冬の服装について、具体的なポイントを詳しく見ていきましょう。
厄払いの服装、男性はスーツが無難

男性の服装で最も間違いがないのは、やはりスーツスタイルです。神様への敬意を示す上で、黒や紺、グレーといったダークカラーのビジネススーツにネクタイを締めるのが、最もフォーマルで望ましい選択と言えるでしょう。
もちろん、事前にクリーニングに出すなどして、清潔でシワのない状態にしておきたいですね。光沢が強すぎない、落ち着いた素材のものが神社の厳かな雰囲気に馴染みます。
シャツは清潔感のある白無地が基本ですが、淡いブルーやシンプルなストライプ柄でも問題ありません。ネクタイは、白やシルバー、グレーといった色が望ましいですが、派手な柄や色でなければ手持ちのもので大丈夫です。
細かい織り柄や無地など、シンプルなデザインを選ぶと上品にまとまります。
スーツがない場合の「ジャケパンスタイル」
もし、「スーツは持っていない」「もっと気軽な服装で」という場合でも大丈夫です。その場合は、ジャケットにスラックスやきれいめのチノパンを合わせる「ジャケパンスタイル」がおすすめです。こちらもスーツと同様に、落ち着いた色味でまとめるのがポイントです。
ジャケパンスタイルのコーディネート例
ネイビーのジャケットにグレーのスラックス、インナーは白の襟付きシャツといった組み合わせは、清潔感があり、どなたにも似合う王道のスタイルです。
ただし、その際、インナーには必ず襟付きのシャツ(Yシャツやボタンダウンシャツなど)を着用するのが重要なポイントになります。Tシャツやポロシャツはカジュアルな印象が強すぎるため、神聖な儀式の場では避けるのがマナーです。
足元や小物にも配慮を
服装全体を整えたら、足元や小物にも気を配りましょう。意外と見られているポイントです。
- 靴
きれいに磨かれた革靴が基本です。ご祈祷の際に靴を脱いで祈祷殿に上がることもあるので、脱ぎ履きしやすいローファーやスリッポンタイプも便利かもしれません。スニーカーやサンダルは避けましょう。 - 靴下
もちろん、靴下も忘れずに着用しましょう。色は黒や紺などの無地に近い落ち着いたものを選び、くるぶしソックスのようなカジュアルなものは避けてくださいね。 - 帽子
境内では神様への敬意を示すため、帽子は鳥居をくぐる前に脱ぐのがマナーです。
全体として「清潔感のある、きちんとした装い」を意識すれば、神様にも失礼なく、清々しい気持ちでご祈祷に臨めるはずです。

厄払いの服装、女性は露出を控えて上品に

女性の場合、厄払いの服装は「上品さ」と「控えめさ」が大切なキーワードになります。神様への敬意を示すため、フォーマルまたはセミフォーマルな装いを心がけましょう。
具体的には、落ち着いた色合いのスーツ(パンツ・スカートどちらでもOK)や、フォーマルなワンピース、上品なアンサンブルなどが理想的です。色は黒、紺、グレー、ベージュといったベーシックカラーを選ぶと、神社の厳かな雰囲気に自然と馴染みますね。
おすすめの服装スタイル
具体的にどのような服装が良いか、いくつか例を挙げてみますね。
- スーツスタイル
パンツスーツもスカートスーツも、どちらも凛とした印象になり素敵です。インナーにはシンプルなブラウスやカットソーを合わせましょう。ツイード素材のセットアップなども、季節感が出て上品です。 - ワンピーススタイル
一枚でコーディネートが完成するワンピースはとても便利です。ただし、ノースリーブや半袖の場合は、必ずジャケットやボレロ、カーディガンなどを羽織り、肩の露出を避けましょう。神前では肩を出すのは控えるのがマナーとされています。 - アンサンブルスタイル
ジャケットとワンピース、あるいはカーディガンとブラウスなどがセットになったアンサンブルも、統一感がありフォーマルな場にぴったりです。
服装選びで特に気をつけたいポイント
服装を選ぶ上で、いくつか特に注意したい大切なポイントがあります。
露出を控える:
神聖な場所では、過度な肌の露出は避けるのが基本中の基本です。胸元や背中が大きく開いたデザインの服は避けましょう。スカート丈は、立っている時はもちろん、ご祈祷中に椅子に座った時にも膝がしっかりと隠れる長さを選ぶと、所作も美しく見えて安心ですよ。
素材と色選び:
色は派手な原色や蛍光色、大きな柄物は避け、落ち着いたトーンでまとめましょう。素材も、ジャージやデニムのようなカジュアルすぎるものや、光沢が強すぎるサテン、パーティーで着るようなラメ入りの生地などは避けた方が無難です。
足元と小物で完成度を上げる
服装だけでなく、足元や小物選びも全体の印象を左右する重要な要素です。
素足はNG!ストッキングを忘れずに:
季節を問わず、素足で神前に上がるのは失礼にあたるとされています。夏場でも、必ずナチュラルなベージュか黒のストッキングやタイツを着用しましょう。これは大切なマナーのひとつなので、忘れないようにしたいですね。
靴の選び方:
靴は、3〜5cm程度の安定感のあるパンプスが適切かなと思います。境内は砂利道になっていることも多いので、ピンヒールのようにヒールが高く細いものは歩きにくく、避けた方が良いかもしれません。また、カジュアルなスニーカーやサンダル、ミュールも避けましょう。
アクセサリーやバッグ:
アクセサリーは、派手なものや歩くたびにジャラジャラと音が鳴るようなものは避け、一粒パールのネックレスやイヤリングなど、小ぶりで品の良いものに留めておくのが良いでしょう。バッグも、大きなトートバッグやリュックサックよりは、小ぶりでフォーマルなハンドバッグの方が全体の雰囲気に合いますね。
【早見表】女性の服装 OK・NG例
| 項目 | OK例 | NG例 |
|---|---|---|
| トップス | ブラウス、上品なニット、ジャケット着用 | Tシャツ、キャミソール、ノースリーブ、胸元が開いた服 |
| ボトムス | 膝下丈のスカート、フルレングスのパンツ | ミニスカート、ショートパンツ、ジーンズ |
| ワンピース | 膝下丈で袖のあるフォーマルなもの | リゾートワンピース、カジュアルなもの、丈が短いもの |
| 足元 | ストッキング+3~5cmヒールのパンプス | 素足、サンダル、スニーカー、ピンヒール、ブーツ |
| アクセサリー | 一粒パールなど小ぶりで上品なもの | 大ぶりなもの、音が鳴るもの、派手なもの |

子供の服装はフォーマルを意識

厄払いにご家族で付き添う際、お子さんの服装も気になりますよね。基本的には、大人の服装と同じく「神様への敬意」を忘れず、フォーマルできちんとした印象を心がけることが大切です。
制服があればそれが第一礼装
もしお子さんが幼稚園や学校に通っていて制服がある場合は、それが最もふさわしい正装になります。わざわざ新しい服を用意する必要はありませんので、きれいに洗濯やアイロンがけをした制服を着せてあげましょう。
制服がない場合の服装例
制服がない場合でも、入学式やピアノの発表会、親戚の結婚式に出席する時のような、少しフォーマルできれいめな服装を意識すると良いでしょう。主役はあくまで厄払いを受ける本人なので、付き添う家族は本人より目立たない、控えめな装いを心がけるのが基本ですね。
男の子の服装例
- 基本スタイル
白いシャツに、黒・紺・グレーといった落ち着いた色のズボンを合わせるのが基本です。その上にベストやカーディガン、ジャケットを羽織ると、よりフォーマルな印象になります。 - ちょっとお洒落に
蝶ネクタイやループタイなどを加えると、特別感が出てお子さんも喜ぶかもしれませんね。ただし、派手すぎる色や柄は避けましょう。 - スーツスタイル
七五三や入学式で使った子供用のスーツがあれば、それを活用するのも素晴らしい選択です。
女の子の服装例
- 基本スタイル
黒・紺・白・ベージュといった落ち着いた色合いのワンピースが上品です。フリルやレースがついていても問題ありませんが、華美になりすぎないデザインを選びましょう。 - アンサンブル
ブラウスにスカートとジャケットやボレロを合わせたアンサンブルスタイルも、きちんと感が出て素敵です。 - 足元
白い靴下やタイツを合わせると、よりフォーマルな印象になります。
小さなお子さんへの配慮も忘れずに
特に小さなお子さんの場合は、見た目だけでなく、快適に過ごせるかどうかも非常に重要です。ご祈祷は20〜30分ほどかかりますので、じっと座っているのが難しい年齢のお子さんもいるかもしれません。
着心地と動きやすさを重視
窮屈な服だと、お子さんがぐずってしまう原因にもなりかねません。伸縮性のある素材を選んだり、ウエストがゴムになっているズボンやスカートを選んだりするなど、動きやすさを考慮してあげると安心です。長時間でも快適に過ごせる服装を心がけたいですね。
また、北海道神宮の祈祷殿は暖房が効いていますが、季節によっては温度差があります。カーディガンやジャケットなど、着脱しやすい羽織りものを一枚持っていくと、体温調節がしやすくて便利ですよ。
冬のコートやブーツなど防寒着のマナー

厳しい寒さが続く北海道の冬に厄払いへ行く際、最大の課題は「しっかりとした防寒対策」と「神様への敬意を表すマナー」をどう両立させるか、という点だと思います。
もちろん、境内を歩く間はコートやマフラー、手袋を着用していて全く問題ありません。無理をして体調を崩してしまっては元も子もないですからね。ただし、神聖な儀式に臨むにあたって、いくつか大切なポイントがあります。
ご祈祷の際は防寒具を脱ぐのが基本マナー
ご祈祷を受けるために本殿や祈祷殿の中に入る際には、コート、マフラー、手袋、帽子といった防寒具はすべて脱ぐのが礼儀です。これは、神様に対して敬意を払い、身軽で清らかな姿で向き合うための作法とされています。
脱いだコート類は、きれいに畳んで腕にかけておきましょう。
このマナーを踏まえた上で、具体的なアイテム選びのコツを見ていきましょう。
アウター選び:フォーマルさと着脱しやすさが鍵
ご祈祷の際に脱ぐことを考えると、アウターはどんなものでも良いように思えるかもしれませんが、やはり神社の厳かな雰囲気にふさわしいものを選びたいところです。スキーウェアや、ロゴが大きく入ったカジュアルなダウンジャケットは避けた方が無難かなと思います。
- おすすめのアウター
ウール素材のチェスターコートやステンカラーコートなど、ビジネスシーンでも使えるようなフォーマルな印象のコートが最適です。色は黒、紺、グレー、ベージュなどが良いですね。フードのないシンプルなデザインが好ましいです。 - 避けた方が良いアウター
前述のカジュアルすぎるものに加え、動物の殺生を連想させる毛皮(ファー)が付いたコートも、神道では「穢れ」に繋がるとして避けるのが伝統的な考え方です。フェイクファーであっても、見た目の印象を考慮して避けておくとより丁寧です。
足元選び:北海道の冬道で最も悩むポイント
北海道の冬で一番悩むのが、実は足元かもしれませんね。ツルツルの氷道(アイスバーン)でも滑らない機能性と、フォーマルさの両立が難しいんです。
ご祈祷では靴を脱ぐ可能性があるため、編み上げブーツのような脱ぎ履きに時間がかかるものは避けるのが賢明です。かといって、普通の革靴やパンプスでは、神宮までの道のりが危険なことも…。
そこでおすすめなのが、以下のような工夫です。
【男性の場合】冬用のビジネスシューズを活用
北海道の靴屋さんなどでは、靴底が滑り止め仕様になっている「冬用」の革靴やビジネスシューズが販売されています。一見すると普通の革靴ですが、ガラス繊維が配合されていたり、深い溝が刻まれていたりして、氷道に強いのが特徴です。こういったものを選ぶと、マナーと安全性を両立できます。
【女性の場合】滑りにくいきれいめなブーツを選ぶ
女性の場合も、靴底が滑り止め仕様になっているきれいめなショートブーツがおすすめです。サイドにファスナーが付いているデザインなら、着脱もスムーズです。ヒールは低いものか、あっても太く安定したものを選びましょう。ピンヒールは滑りやすく危険なだけでなく、砂利道で傷つく可能性もあるので避けてください。
見えない部分での賢い防寒対策
コートを脱いだ祈祷殿の中は暖房が効いているとはいえ、外との寒暖差で冷えることもあります。見えない部分でしっかり暖かくしておく工夫も大切です。
- 高機能インナーの重ね着
吸湿発熱素材のインナーを一枚着ておくだけで、体感温度はかなり変わります。 - カイロの活用
コートのポケットに忍ばせておくだけでなく、背中やお腹に貼るタイプのカイロも効果的です。ただし、低温やけどには注意してくださいね。 - 暖かい素材のボトムス
男性なら冬用のスラックス、女性なら厚手のタイツや裏起毛のパンツなどを選ぶと、足元からの冷えを防げます。
このように、見える部分のマナーは守りつつ、見えない部分で賢く対策することで、寒い冬でも快適に、そして心穏やかに厄払いの儀式に臨むことができると思います。
北海道神宮の厄払い、服装以外の疑問を解決

服装の準備が整ったら、次は当日の流れや持ち物など、服装以外の気になる点をクリアにしておきましょう。「予約は?」「初穂料はいくら?」といった、よくある質問をまとめました。事前に知っておけば、当日慌てることなく、心穏やかにご祈祷に臨めますよ。
これはNG!避けるべき服装の例

ここまで厄払いにふさわしい服装について解説してきましたが、逆に「これは避けた方がいい」という服装についても、理由とあわせて詳しく見ていきましょう。神様への敬意を大切にし、自分自身も清々しい気持ちでご祈祷に臨むための大切なポイントです。
基本は「敬意」「清潔感」「TPO」の3つですね。
カジュアルすぎる服装:普段着とハレの日の区別
ご祈祷は、普段のお参りとは少し違う「ハレの日」の儀式です。神様により近い神聖な空間に入れていただくわけですから、普段着すぎる服装は避けたいところです。
- ジーンズ(特にダメージ加工のあるもの)
作業着がルーツであるジーンズは、フォーマルな場には不向きとされています。特に穴が開いていたり、色落ちが激しかったりするものは避けましょう。 - Tシャツ、スウェット、パーカー
これらはリラックスするための服装なので、神聖な儀式にはふさわしくありません。襟付きのシャツを選ぶだけで、ぐっと改まった印象になります。 - ジャージや短パン
スポーツやレジャー向けの服装なので、もちろんNGです。
「尊敬する方のお宅に、大切な相談事で伺う」とイメージすると、服装を選びやすいかもしれませんね。
露出の多い服装:神聖な場所での慎み
神社は神様がお鎮まりになる神聖な場所です。過度な肌の露出は、その場の雰囲気を損なうだけでなく、慎みの心に欠けると見なされることがあります。
- タンクトップ、キャミソール
肩や腕が大きく露出する服装は避けましょう。夏場であっても、半袖のブラウスやシャツを選ぶか、カーディガンやストールを羽織るなどの配慮が必要です。 - ミニスカート、ショートパンツ
ご祈祷では椅子に座ったり、場合によっては正座したりすることもあります。丈の短いボトムスは避け、膝が隠れる丈のスカートや、フルレングスのパンツを選びましょう。
殺生を連想させるもの:神道の「穢れ」の考え方
神道では、死を「穢れ(けがれ)」の一種と捉える考え方があります。そのため、動物の殺生を連想させるアイテムは、神事の場では避けるのが伝統的なマナーとされています。
- 毛皮(ファー)製品
リアルファーはもちろん、フェイクファーであっても、見た目の印象から避けるのが無難です。コートの襟やフード、バッグのチャームなど、小物にも注意しましょう。 - アニマル柄
ヒョウ柄やゼブラ柄なども、同様の理由から避けた方が良いとされています。 - 革製品
靴やベルトなど、完全に避けるのは難しいかもしれませんが、例えば革ジャンやレザーパンツといった、革が主役の服装は避けるのが賢明です。
その他、注意したい服装や小物
うっかりやりがち?NGな服装・小物リスト
- 派手な色や大きなロゴの服
神社の静かで厳かな雰囲気を大切にするため、原色や蛍光色、大きなブランドロゴが入った服は控えましょう。 - 音が鳴るアクセサリー
鈴や多くのチャームがついたアクセサリーは、歩くたびに音が鳴り、ご祈祷の妨げになる可能性があります。 - 不適切な履物
サンダルやミュール、クロックスなどはカジュアルすぎる上に、素足でご祈祷殿に上がることになるためマナー違反です。必ず靴下やストッキングを着用しましょう。 - 帽子やサングラス
神様の領域である鳥居をくぐる前に外すのが礼儀です。ご祈祷中はもちろん、境内では手に持つか、カバンにしまいましょう。
服装に迷ったときは、「この格好で、お世話になった恩師に会いに行けるか?」と考えてみると、良い判断基準になると思います。
厄払いの予約は必要?

服装の次に気になるのが、「そもそも予約は必要なの?」という点ですよね。
これは非常に重要なポイントで、参拝する場所によって対応が全く異なります。特に札幌市内には「北海道神宮」と名のつく場所が2つあるので、間違えないようにしっかり確認しておきましょう。
北海道神宮(本宮・札幌市中央区宮ヶ丘)の場合
円山公園の隣にある、多くの人が「北海道神宮」と聞いて思い浮かべるこちらの本宮では、個人の厄払い(ご祈祷)に予約は一切不要です。ご自身の都合の良い日に、受付時間内に直接参拝すれば大丈夫です。
北海道神宮(本宮)のご祈祷受付
- 予約:個人は不要
- 受付場所:神門をくぐり、右手奥にある「祈祷受付」
- 受付時間:午前9時~閉門30分前まで(閉門時間は季節により変動)
土日祝日や、お正月明け、節分前の週末などは混み合うことが予想されます。時間に余裕を持って行かれることをおすすめします。もし混雑を避けたい場合は、平日の午前中などが比較的空いているかもしれませんね。
北海道神宮頓宮(とんぐう・札幌市中央区南2条東3丁目)の場合
札幌の都心部、二条市場の近くにある「北海道神宮頓宮」は、本宮とはルールが異なります。こちらはスペースが限られていることもあり、混雑を避けるためご祈祷は完全予約制となっています。
【重要】頓宮は必ず電話での事前予約が必要です!
予約なしで直接行ってもご祈祷は受けられませんので、必ず事前に電話で希望の日時を伝えて予約を取りましょう。
- 予約方法:電話のみ
- 電話番号:011-221-1084
- 受付時間:午前9時~午後4時
このように、同じ「北海道神宮」でも本宮と頓宮では対応が正反対です。どちらに参拝するかを決めた上で、準備を進めるようにしてくださいね。
遠方で参拝できない場合:通信祈祷という選択肢も
「厄払いには行きたいけれど、遠方に住んでいる」「体調が優れず、外出が難しい」といった様々な事情で直接参拝できない方のために、北海道神宮では「通信祈祷」という形でご祈祷を受け付けています。
これは、申込用紙と初穂料を現金書留で送ることで、神職の方が代理でご祈祷を執り行ってくださるものです。後日、お札やお守りなどの授与品が郵送で届きます。詳しくは北海道神宮の公式サイトで確認してみてください。
初穂料の金額とのし袋の書き方

ご祈祷の際に神様にお供えするお金を「初穂料(はつほりょう)」と言います。この準備も大切な作法の一部です。
金額と支払い方法
北海道神宮の初穂料は5,000円からで、お気持ちに応じて納めます。金額によって、ご祈祷後にいただける木札の大きさが変わります(1万円以上だと木札に名前を入れていただけます)。支払いは現金のみとなっているので、事前にきっちり準備しておきましょう。
のし袋の準備と書き方
初穂料は、そのまま財布から出すのではなく、「のし袋」に包んでお渡しするのが丁寧なマナーです。できれば銀行などで新札を用意すると、より気持ちが伝わるかなと思います。
- のし袋を選ぶ
紅白で、水引が「蝶結び」になっているものを選びます。 - 表書き(上段)
水引の上に、毛筆か筆ペンで「初穂料」または「御初穂料」と濃い墨で書きます。 - 表書き(下段)
水引の下に、ご祈祷を受ける方のフルネームを少し小さめに書きます。 - 中袋に記入する
中袋がある場合は、表面の中央に包んだ金額を「金 伍阡圓」「金 壱萬圓」のように大字(旧漢字)で書きます。そして裏面の左下に、ご自身の住所と氏名を書きましょう。
このひと手間が、神様への感謝と真摯な祈りの気持ちを表す大切なプロセスになりますね。
金額で使う大字(旧漢字)の例
| 金額 | 大字 |
|---|---|
| 5,000円 | 金 伍阡圓 |
| 7,000円 | 金 七阡圓 |
| 10,000円 | 金 壱萬圓 |
| 20,000円 | 金 弐萬圓 |
ご祈祷の受付時間と所要時間

ご祈祷の受付は、原則として午前9時から、その日の閉門時刻の30分前までです。
閉門時刻は季節によって変わるので注意が必要です。冬期(11月~2月頃)は午後4時、夏期(5月~8月頃)は午後5時が目安ですが、お出かけ前に北海道神宮の公式サイトなどで確認すると確実ですね。
受付からご祈祷終了までの所要時間は、だいたい20分から30分程度です。ご祈祷自体は30分に1回行われていることが多いようですが、混雑状況によって変動することもあるので、時間に余裕を持って行かれることをおすすめします。
当日の流れ(かんたんまとめ)
- 神門をくぐり右手奥にある「祈祷受付」へ向かいます。
- 受付で「厄払いをお願いします」と伝え、申込用紙を受け取ります。
- 記入台で氏名・住所・生年月日などを記入します。
- 記入した申込用紙と、準備した初穂料を一緒に受付に提出します。
- 控殿(ひかえでん)という待合室へ進み、順番が来るまで静かに待ちます。(待合室には授乳室やおむつ交換台、給茶機も完備されています)
- 時間になると係の方に案内され、祈祷殿へ移動し、ご祈祷を受けます。
授与品の中身とお札の祀り方

ご祈祷が終わると、神様からのお下がりとして「撤下品(てっかひん)」をいただけます。中身は、お札(木札)やお守り、御神酒などが含まれています。これらは神様のご神徳が宿った大切なものですので、丁寧に持ち帰りましょう。
お札の祀り方
いただいたお札は、ご自宅で大切にお祀りします。ご自宅に神棚があればそちらにお祀りするのが一番ですが、ない場合も多いですよね。その場合は、家族が集まるリビングなどの清潔で明るい場所で、目線よりも高い位置(タンスや本棚の上など)にお祀りしましょう。
お札を祀る際のポイント
- 方角
お札の正面が、太陽が昇る「東」か、明るい「南」を向くように置くのが良いとされています。 - 清浄に保つ
お祀りする場所は常にきれいに掃除しておきましょう。 - NGなこと
画鋲でお札に穴を開けたり、テープで直接壁に貼ったりするのは避けましょう。お札立てを利用するか、きれいな白い紙を敷いた上に立てかけるのが丁寧です。
一年間お守りいただいた古いお札は、翌年の厄払いの際や、どんと焼きの時などに神社へお返しし、感謝の気持ちを伝えましょう。
喪中の期間でも厄払いはできる?
ご家族に不幸があった場合、「喪中の期間に厄払いを受けてもいいのだろうか」と悩まれる方は少なくないと思います。これはとてもデリケートで、大切な問題ですね。
結論から言うと、「忌中(きちゅう)」か「喪中(もちゅう)」かによって、対応が異なります。まずは、この二つの言葉の違いをしっかり理解することが大切です。
「忌中」と「喪中」の違い
「忌中」と「喪中」は、どちらも近親者が亡くなった際に身を慎む期間を指しますが、意味合いと期間が異なります。
- 忌中(きちゅう)
故人が亡くなってから50日間の期間を指します。神道では、死を「穢れ(けがれ)」と捉える考え方があり、この期間は特に穢れが深いとされ、神様がいらっしゃる神聖な場所(神社)への立ち入りを控えるべきとされています。鳥居をくぐることも避けるのが一般的です。 - 喪中(もちゅう)
故人が亡くなってから約1年間の期間を指します。故人を偲び、派手な行動やお祝い事を避けて過ごす期間です。
ポイント:「忌中」の50日間は神社参拝を控える
神道における考え方では、「忌中」の期間は神社への参拝、したがって厄払いを受けることはできません。これは、神域に穢れを持ち込まないようにするため、という古くからの慣わしに基づいています。
忌中が明けた「喪中」期間の厄払い
50日間の忌中が明ければ、喪中の期間であっても神社へ参拝し、厄払いを受けることは差し支えない、とするのが一般的な考え方です。厄払いは「この日までに絶対にやらなければならない」というものではありませんので、もし厄払いのタイミングが忌中と重なってしまった場合は、慌てずに忌明けを待ってから参拝するのが良いでしょう。
どうしても忌中に厄払いが必要な場合は?
特別な事情があり、どうしても忌中の期間に厄払いを受けたいという場合は、お寺で「厄除け」をしてもらうという選択肢があります。仏教では、死を穢れと捉える考え方はないため、忌中であってもお寺への参拝やご祈祷は問題ないとされています。
ただし、神社や地域によって考え方が異なる場合もまったくないとは言えません。もしご心配な場合は、事前に北海道神宮へ直接電話などで問い合わせて、確認してみるのが一番確実で安心かなと思います。何よりも、ご自身の気持ちの整理も大切ですので、心穏やかにお参りできるタイミングを選んで、無理のないようにしてくださいね。
正確な情報については、必ず公式サイトをご確認いただくか、直接お問い合わせください。
北海道神宮の厄払いは服装を整え清々しく

北海道神宮での厄払いについて、服装のマナーから当日の流れまで詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
いろいろと作法はありますが、一番大切なのは、やはり神様への敬意を忘れず、清らかな気持ちで臨むことだと思います。そして、その気持ちを形にする最初のステップが、身なりを整えることなのかもしれませんね。
服装を整えるという行為は、単なるルールを守るということ以上に、ご祈祷に臨む自分の心を整えるための、大切な準備の時間だと私は思います。
どんな服を選ぼうか考え、シワを伸ばし、初穂料を丁寧に準備する。そうした一つひとつの丁寧な行いが、日常の慌ただしさから心を切り離し、神聖な儀式へと気持ちを向かわせてくれるのではないでしょうか。
しっかり準備をして厄払いに臨むことで、当日は余計な心配をせず、心穏やかに神様と向き合うことができます。ご祈祷を終え、清々しい気持ちで神宮の杜(もり)を歩けば、きっと新たな一年へ向かうための静かな活力が湧いてくるはずです。
最後に、大切なポイントをおさらい
- 服装の基本
神様への「敬意」と「清潔感」を第一に、フォーマルな装いを心がける。 - 冬の参拝
しっかりとした「防寒対策」と、祈祷殿で脱ぐ「マナー」の両立が鍵。 - 持ち物
初穂料は「のし袋」と「新札」で丁寧に準備し、現金で納める。 - 心構え
当日は時間に余裕を持ち、心穏やかに参拝できるよう準備を万端に。
厄払いは、人生の節目に自分自身を見つめ直し、気持ちを新たにするための素晴らしい機会です。
この記事が、あなたの北海道神宮での厄払いが、より心に残る素晴らしい体験となるための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。
健やかで幸多き一年を過ごされることを、心からお祈り申し上げます。
参考












